時計の「ノンポリッシュ」とは?──ヴィンテージ市場で注目される理由
時計好きの間でよく耳にする「ノンポリッシュ」という言葉。
特にヴィンテージロレックスやオメガなどを探していると、このキーワードが商品の説明文に頻繁に登場します。
では、ノンポリッシュとは何なのか?
そして、なぜこれほどまでに価値があるとされているのでしょうか。
今回は、時計のノンポリッシュについて分かりやすく解説します。
🔍 ノンポリッシュとは「未研磨」のこと
ノンポリッシュ(Non-Polish)とは、その名の通り「ポリッシュ=研磨」を一度も行っていない状態の時計を指します。
研磨作業のことを仕上げやポリッシュと言うのですが、それを行っていないので「ノンポリッシュ」と言われています。
研磨がかかっていないので、新品時のエッジ(角)の立ち方、ケースの形状、ラグの太さなどが保たれており、時計本来のシルエットが残されていることが特徴です。
ただ、年代相応の小傷や、個体によっては目立つ傷が残ったままとなりますのでご理解したうえでお求めいただかないとボロボロと感じる方も・・・。
ムーンフェイズでは厳選したノンポリッシュ品のみご用意をさせて頂いておりますので、年代相応の小傷程度のコンディションが殆どとなります。
🛠 なぜ研磨されるのか?
中古時計の多くは、販売前に外装をポリッシュされます。
これは、キズやくすみを取り、見た目を美しく整えるためです。
ポリッシュをすることにより、ヘアライン仕上げは均一に同じ方向、ミラー部分もツヤを取り戻します。
ヴィンテージ時計ですと元からポリッシュが入っている商品が入荷することが殆どですが、弊社入荷後に過度なポリッシュをかけることはございません。
あくまで輝きを取り戻す程度のライトポリッシュとなります。

こちらはポリッシュ前。ヘアラインが薄れていたり、傷が目立ちます。

こちらは弊社でのライトポリッシュ後。小傷はありますが、ヘアラインは綺麗に同一方向を向いています。
ヴィンテージの時計ともなると度重なるポリッシュが原因で、ケースのラインが曖昧になったり、オリジナルのディテールが損なわれることがありますが、ポリッシュ自体が悪いということではありません!
弊社で行うポリッシュは基本的にオリジナリティを損なわない程度のライトポリッシュとなります。
💎 ノンポリッシュが高く評価される理由
- オリジナリティが保たれている:コレクターにとって最大の魅力。
- 研磨による形状の変化がない:ケースの厚み、ラグのフォルムが生きている。
- ヴィンテージとしての「味」がある:キズも含めて“歴史の証”。
つまりノンポリッシュは、時計が歩んできた時間をそのまま受け継げる状態として、特にマニア層から熱く支持されているのです。
📉 逆にポリッシュされているとどうなる?
一度でも強い研磨を受けていると、以下のようなデメリットがあります:
- ケースのエッジが丸くなる
- 刻印(リファレンス番号や王冠ロゴ)が薄くなる
- 形が変わってしまい「本来の姿」と異なる
もちろん、すべてのポリッシュが悪いわけではありません。
弊社で行うライトポリッシュはケースラインが変わるような強い研磨ではありません。
丁寧に施されたポリッシュは見た目を整え、肉眼では新品に見えるほど綺麗になる物もございます。
多くのヴィンテージは既にポリッシュがされている物や、くすみや汚れを取るためにもポリッシュをする必要があります。
ムーンフェイズでは1本1本丁寧に時計のプロとして判断をし、必要に応じた施工をさせて頂いております。
🧐 ノンポリッシュかどうか見分けるには?
以下のポイントをチェックすると、ある程度判断が可能です:
- ケースエッジのシャープさ:ラグの角がピンと立っているか?
- リューズガードやラグの厚み:削られて薄くなっていないか?
- 裏蓋やケースサイドの刻印:くっきり残っているか?
それ以外にもいくつか見分けるポイントがあります。
ムーンフェイズでは厳しい検品をクリアした僅かな商品のみがノンポリッシュ品として掲載をさせて頂いております。
📝 まとめ|ノンポリッシュ=時計の「原型」
ノンポリッシュは、時計本来の美しさとオリジナリティを保った状態として、近年ますます価値を高めています。
未使用品の流通も減っており、今後ノンポリッシュの品は更に加熱する事が想定されますので、お探しの方はお早めに!
もちろんポリッシュされているヴィンテージも綺麗にお使いいただけるのでオススメです!
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