トランプの新関税政策とは?
2025年4月2日、ドナルド・トランプ氏は再選キャンペーンの一環として新たな関税政策を発表しました。
「解放の日」と銘打たれたこの政策では、全輸入品に対して一律10%の関税が課され、さらに特定の国からの輸入品に対しては追加関税が科されることが明らかになりました。
中でも注目を集めたのが、スイス製品に対する31%という高率な関税です。
スイス製高級時計への影響
スイスは世界有数の高級腕時計の生産国であり、ロレックス、オメガ、パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲなど名だたるブランドがひしめいています。
これらの時計は、米国でも多くのファンを持ち、日常的に取引されてきました。
しかし、今回の関税導入により、輸入時計の価格が大幅に上昇することが確実視されています。
例えば、従来$10,000で販売されていた時計は、関税と販売税を含めるとおよそ$14,000前後になる見込みです。
これは単なる価格の上昇にとどまらず、消費者の購買意欲にも大きな影響を与えるでしょう。
中古市場の存在感とその複雑さ
こうした状況の中で注目されているのが、中古腕時計市場の動向です。
ロレックスをはじめとする一部の人気ブランドでは、中古市場の価格が新品価格を上回るケースも多く見られます。
そのため、関税の有無にかかわらず中古時計も高値で取引されており、むしろプレミアム価格がさらに強まる傾向が出る可能性もあります。
アメリカ市場での関税による定価の上昇が起きた場合、日本市場で購入した方が安いケースも起こりえますので、相対的に日本の市場の相場も上昇する可能性も考えられます。
もちろん、アメリカ内の需要低下による販売不振が相場の下落を招くケースもありますが、トランプ政権がわざわざアメリカの景気を悪くする戦略を取るというのは考えにくいのが現状です。
関税は原則として中古品にも課されますが、限定モデルや生産終了モデルなど、希少性の高いリファレンスに対しては、その価値を背景に価格上昇が続いています。 Chrono24では、アクセス数と販売数が増加しており、かけこも需要も含めた投資的観点での注目も高まっています。
メーカーの対応と新たな動き
メーカー側もこの影響を受けており、価格調整や北米市場への出荷戦略の見直しを迫られています。
一部ブランドでは、米国内での組み立て拠点の設置を検討する動きもあり、製造と物流の最適化によって関税コストの一部を吸収しようとしています。
今後の市場と消費者の選択肢
このような政策の背景には、中国やヨーロッパとの貿易不均衡を是正する狙いがあるとされていますが、その影響は消費者や愛好家だけでなく、リテーラーやブランドそのものにも広がっています。
今後、関税政策が市場にどのような変化をもたらすのか、引き続き注視する必要があるでしょう。
時計選びはより戦略的な時代へ!
高級腕時計は単なる嗜好品ではなく、時には資産としての側面も持ちます。
ロレックスをはじめとする一部モデルはプレミアが当たり前となりつつあり、価格が高騰する今こそ、時計選びにはより一層の戦略性と情報収集が求められる時代に突入したと言えるでしょう。
金や時計といった現物の安定資産に動向が集まる可能性も高いので、お探しのモデルや狙っている商品がある場合はお早めにお問い合わせ下さいませ。
ムーンフェイズでは現行品からアンティークまで腕時計において幅広い知識を持ったスタッフが常駐していますので、気になる商品があればお気軽にお問い合わせ下さい!
※2025年4月6日時点での情報となります。