ロレックスのアンティーク・ヴィンテージモデルとして今もなお人気を誇るバブルバックの紹介です。
バブルバックとは
ロレックスは1905年にロンドンで創業されてから、手巻き式の腕時計を製造してきました。
1933年、世界で初めて防水性能を持つ自動巻腕時計を開発・発表したロレックス。
そのモデルをアメリカにおける愛称としてバブルバックと呼びます。
バブルバックとは、実はオイスターパーペチュアルのことなのですが、手巻きのムーブメントに自動巻きのユニットを重ねて作っていた為、どうしても厚みが増してしまい、従来の裏蓋が使用できなくなってしまいました。
そこでロレックスが開発したのが、泡(バブル)の様に膨らみと厚みを持った裏蓋。
1933年に発売されてから1955年ごろまで活躍しており、特殊な形状であるが為、今もなおロレックスファンに絶大な人気を誇っています。
バブルバックの歴史
バブルバックは第6モデルまで分類されています。
その特徴をモデルごとに見ていきましょう。
1stモデル
1933年~1935年までがバブルバックの1stモデル。
キャリバー8-3/4ハンターが搭載され、ムーブメントを覆うカバーには分解マニュアル(取り扱い説明)が書かれており、これはバブルバックを初めて見る職人のために用意されました。
また、緩急針のスロットが開けられており、これは1stモデルだけに見られる特徴となっています。
2ndモデル
1935年に発売された2ndモデルは基本的に1stモデルと同じ構造ですが、バブルバックが浸透した事と精度が上がり故障の頻度が急激に減ったことで分解マニュアルがなくなり、さらに緩急針のスロットもなくなりシンプルな仕上がりになりました。
3rdモデル
1941年から1943年にかけて製造された3rdモデルはキャリバー9-3/4ハンターが搭載され、テンプが大きくなったことにより精度が格段に上昇しました。
キャリバー9-3/4ハンターは製造終了まで続くほど、当時において絶対的な精度を誇っていたのです。
4thモデル
1943年に発売された4thモデルはスイスのクロノメーター認定協会※から正式に認定を受けたモデルが登場し、世界的な信頼性が格段に上がりました。
※国際的認定機関であるスイスのクロノメーター認定協会COSC( Controle Officiel Suisse des Chronometres)による厳しい検査基準に合格した時計だけに「クロノメーター」の称号が与えられます。
実際の使用を想定した5つの姿勢差と3つの温度差の条件下で15日間にも渡る精度を調査。その誤差が基準範囲内であることをクリアできるのは3%前後と言われることから、かなり基準が高いことが想像できるのではないでしょうか。
個体ごとに検査を受けるので、同じモデルの時計でも合格するものと不合格になるものがあります。この難関を突破した貴重な時計1本につき1つの証明書が発行されます。
5thモデル
1945年に発売された5thモデルはローターにパーペチュアル※の文字が刻まれるようになり、バブルバックからパーペチュアルの名が広く浸透するようになりました。
インデックスの種類やケース素材も増え、バブルバックの人気は絶頂期を迎えます。
※ロレックスにおけるパーペチュアルとは、ゼンマイを巻く必要がない自動巻き機能の事です。
パーペチュアルは1932年に特許申請され、翌年の1933年に認可されました。
6thモデル
1946年に発表された6thモデルは、従来の設計を一新し、ローターの傾斜を2段階にするなど、様々な点に改良が加えられています。
この構造により裏蓋の形状が綺麗なラウンド型になり、バブルバックに相応しいふっくらした泡のような優しい形を描いています。
6thモデルがバブルバックの最後のモデルで、1955年に製造終了になるまで、オーソドックスなモノからユニークなモノまで多種多様にこのモデルが使用されました。
バブルバックおすすめ3選
そんなバブルバックから弊社のオススメモデルを3選紹介致します。
勿論これら以外にも多数在庫がございますので、気になる方はこちらからご確認下さい
バブルバック在庫一覧
ROLEX / 4486
ダイヤルはオリジナル。リューズは1945年から10年間というロングセラーでファンを魅了し続けてきた『ROLEX OYSTER』に十字を刻んだ最高の逸品です。
1940年代製、ケースサイズ24mm、女性向けの個体です。
ROLEX / 3133
ダイヤルはオリジナル。社外製のライスブレスレットが装着されています。
1940年代製の希少な飛びアラビア数字の文字盤です。
ステンレススチール×ピンクゴールド
ROLEX / 3133
ダイヤルはリダン、社外製の新品革ベルトに交換済みです。
1940年代製のセミユニークダイヤル(リダン)です。
リダンとは
文字盤を修復するという意味の和製英語です。
外国ではREFINISHED DIAL(リフィニッシュ)と言われます。
真贋がはっきり見解付け出来ない商品や、贋物に限りなく近いが確証が得られない商品に対して使用されています。
この「リダン」ダイヤルにつきましては、偽装を除き広い意味で以下の2つに分けられます。
忠実再現するリダン
ROLEX バブルバック Ref.3372 アンティーク品
ダイヤルの腐食やダメージ等を取り除く為にリダン(修復)されたと思われる。
ルーペでよく見ると書体が違うのが分かる。
古くなり視認性が著しく劣ったダイヤルを、本来の文字盤を忠実に修復・再現する目的のリダン。
カスタムリダン
ROLEX バブルバック Ref.6050 アンティーク品
3と9のインデックスが横に向いているモデルはメーカー純正のダイヤルでは展開されていない。
通称オークションダイヤル(3バカダイヤル)。
メーカー純正の製品では存在しないダイヤルにする。いわば個人的な特注品を作成するリダン。
経年による焼け、サビ、色薄れ等が見受けられてもオリジナルを追及される方は多々お見えになられますが、リダンによって再現された綺麗なダイヤル、この世に2つと存在しないオリジナルダイヤルも、アンティーク腕時計を長くご愛用するための選択肢としては良いのではないでしょうか。
魅力的なアンティーク時計に出会えますように!!
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